『タルチュフ』 モリエール(岩波文庫)

タルチュフ (岩波文庫 赤 512-2)タルチュフ (岩波文庫 赤 512-2)
(1974/01)
モリエール

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書名:タルチュフ
著者:モリエール
訳者:鈴木 力衛
出版社:岩波書店
ページ数:115

おすすめ度:★★★★★




フランスが誇る古典的喜劇作家であるモリエールの代表作の一つがこの『タルチュフ』である。
本来のタイトルは『タルチュフ、あるいはペテン師』とでもいったところだが、「あるいは」で副題を加えたり言い換えを行ったりするのは欧米文学で長きにわたってなされていた一つの流行のようなものであり、これは『タルチュフ』に限ったことではないが、作品名を呼ぶ場合に「あるいは」以降は省略されることが多いようだ。
タイトルロールということもあってか、ペテン師であるタルチュフはモリエールが創造した登場人物の中で最も有名な人物の一人であり、しばしば偽善者を意味する一般名詞として用いられることもあるほどなので、モリエールの戯曲はもちろん、フランスの古典劇に関心のある方に真っ先にお勧めしたい作品がこの『タルチュフ』だ。

裕福なオルゴン一家に居候の身であるペテン師のタルチュフは、素晴らしい人格を備えた優れた人物であると、主人のオルゴンから絶大な信頼を受けている。
しかし、彼のような俗物にだまされるのは所詮ごく一部の愚鈍な人間でしかなく、家族はタルチュフの欺瞞に気付いている。
タルチュフの画策の行く末はどうなるのか・・・。
読者や観客を含めた真実を見抜いている人々と、タルチュフを信じ抜いている愚かなオルゴンとの明確な対比の生み出す滑稽味は秀逸で、ページを繰り続けた挙句、たいていの読者はものの数時間で読み終えてしまうのではなかろうか。

数百年の時を経てなお異国の地日本で読まれ続けているモリエールの代表作であるとはいえ、『タルチュフ』の筋運びの巧みさは必ずしも百点満点とは言えないかもしれない。
しかし、多くの人に読まれ続け、さらにいまだに上演され続けるにはやはりそれなりの理由があり、典型的な偽善者像であるタルチュフを創り上げたモリエールの功績はいつまでも消えることがないはずだ。
これが歓迎すべきことなのかどうかはわからないが、タルチュフに似た人間がこの世から姿を消さない限り、タルチュフ像は普遍的なものであり続けるだろうし、偽善者を戯画化した『タルチュフ』の面白みも存続するに違いない。
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『守銭奴』 モリエール(岩波文庫)

守銭奴 (岩波文庫 赤 512-7)守銭奴 (岩波文庫 赤 512-7)
(1973/01)
モリエール

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書名:守銭奴
著者:モリエール
訳者:鈴木 力衛
出版社:岩波書店
ページ数:179

おすすめ度:★★★★★




モリエールの数ある戯曲のうちで、最も面白いものの一つとして高い人気を誇り、舞台にかけられた回数においてもトップクラスなのがこの『守銭奴』だ。
細かいところまで配慮の行き届いた台詞回しにはモリエールの喜劇作家としての才能が存分に発揮されているし、何より喜劇として面白いことこの上ないので、『タルチュフ』と同様、モリエールを始めて読む方にも自信を持ってお勧めできる作品だ。

『守銭奴』は、いかなる欲望よりも圧倒的に金銭欲の強いアルパゴンを中心に話が進んでいく。
親が金持ちであっても、それを貯め込むことにばかり熱心であったのでは、その息子も苦労が絶えないというもので・・・。
歪んだ性格を持つ一人の曲者、『守銭奴』の場合はもちろんアルパゴンがそれに当たるわけだが、そんな彼を取り巻く常識的な人々が四苦八苦し、知恵を絞って差し迫った問題を克服していくという王道的な筋書きによって、『守銭奴』はモリエールの代表作はおろかフランス古典喜劇の代表作にまで押し上げられていると言っても、さほど大きな誤りを犯したことにはならないはずだ。

偏執的な性格の人物を数多く創出したバルザックも、金に拘泥する守銭奴タイプの人間を何人か描いてはいるが、アルパゴンほどのインパクトの強いケチな人物は彼の膨大な著作群である人間喜劇中にも見当たらないのではなかろうか。
作品自体が短く、主要登場人物も少ない『守銭奴』においては、戯画化されたアルパゴンの吝嗇ぶりがいっそう前面に押し出されやすいという事情もあるだろうが、いずれにしても、『守銭奴』の読者は単に戯曲を楽しむだけではなく、モリエールの腕前に賛嘆の念を抱かずにはいられないだろう。

これまでに何度となく版を重ねてきている『守銭奴』は、岩波文庫におけるモリエール作品の定番の一つとなっていて、いまだに新品の入手がしやすい本である。
ひょっとすると、現在では「守銭奴」という単語自体が少々古びてきているのかもしれないが、優れた性格喜劇の一つである『守銭奴』が古びることはないだろうし、本棚に加えておいて損はない一冊だと思う。

『孤客―ミザントロオプ』 モリエール(岩波文庫)

孤客―ミザントロオプ (岩波文庫)孤客―ミザントロオプ (岩波文庫)
(1976/07)
モリエール

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書名:孤客―ミザントロオプ
著者:モリエール
訳者:辰野 隆
出版社:岩波書店
ページ数:110

おすすめ度:★★★★★




シェイクスピア同様、モリエールにも代表作が複数存在するが、誰がモリエールの代表作を数え上げるにしても、その選を漏れることがない作品がこの『孤客―ミザントロオプ』である。
守銭奴』や『スカパンの悪だくみ』のような滑稽味あふれる愉快な喜劇を期待している方はその期待を裏切られるだろうが、モリエールの最高傑作に推す声も高い作品であるだけに、モリエールに興味のある方であれば必読の一冊になるはずだ。

誠実さを欠く世間に失望し、孤独を求める若き青年。
そんな彼が「社会復帰」できるようにと、親友が彼を救おうとするのだが・・・。
『孤客』は、モリエールの作品の魅力の一つでもある馬鹿馬鹿しさが少なく、どこかシリアスな雰囲気の喜劇となっていて、読者の中にはこれは本当に喜劇に分類されるべきものなのだろうかと訝しがる方もおられるかもしれないが、『孤客』が読み応えのある戯曲であることまで否定する方はめったにいないことだろう。
人間ぎらい (新潮文庫)人間ぎらい (新潮文庫)
(1952/03)
モリエール

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岩波文庫では『孤客』という訳題となっているが、同じ作品が新潮文庫からは『人間ぎらい』とのタイトルで出版されている。
『孤客』もしくは『人間ぎらい』は、岩波版ではカタカナで副題とされている"Le Misanthrope"が原題であり、日本語への逐語的な置き換えが難しいため、それをどう訳すのかは判断の分かれるところなのだろう。
「ミザントロオプ」自体はしばしば欧米文学中に用いられている単語のようで、翻訳によってはわざわざ「ミザントロオプ」とルビがふってあるのを目にすることもあり、ひょっとすると近い将来、カタカナ語として通用するようになっているかもしれない。
いずれにしても、この戯曲が「ミザントロオプ」という表題であることは記憶に値するように思う。

軽快さを特徴とするモリエールの作品にしては、独特の深みのある、ドラマ性の強い作品となっている『孤客―ミザントロオプ』。
本書に触れた後、時を経てその筋書きを忘れることがあっても、グレーがかったその作風だけは長く記憶に留まる名作の一つとして、老若男女を問わずお勧めしたい一冊だ。

『ドン・ジュアン』 モリエール(岩波文庫)

ドン・ジュアン (岩波文庫)ドン・ジュアン (岩波文庫)
(1975/01)
モリエール

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書名:ドン・ジュアン
著者:モリエール
訳者:鈴木 力衛
出版社:岩波書店
ページ数:119

おすすめ度:★★★★★




モリエールの代表作の一つに数えられる『ドン・ジュアン』。
スペインの伝説的な放蕩貴族であるドン・ファンを主人公に据えた喜劇作品で、滑稽味に加えていくらか深刻さも添えられていて、内容こそまったく異なるとはいえ、作風としてはどこか『孤客』を思わせるものがある。
たいへん引き締まった構成の戯曲で、モリエールの才能を存分に堪能することができる一冊として非常にお勧めだ。

モリエールの描くドン・ジュアンは、単に放蕩無頼なだけでなく、勇敢で、時に礼儀正しく、そして何より機知に富んでいる。
ドン・ジュアンと彼に従うスガナレルとの掛け合いは、ドン・キホーテとサンチョ・パンサのそれを思い出させるほどに見事なもので、タイトルロールであるドン・ジュアンの存在感には際立ったものがあるし、さらにはモリエールの他の作品にも同名の人物が多々登場する「スガナレル」の活躍も、どれだけ注目してもし過ぎたことにはならないのではなかろうか。
「あるいは石像の宴」という副題が添えられている『ドン・ジュアン』は、石像が大きな役割を担うその結末に至るまで、読者の心をつかんで離さないに違いない。
ドンファン [DVD]ドンファン [DVD]
(2007/11/28)
ジョニー・デップ、マーロン・ブランド 他

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ドン・ファンは世界的に有名な伝説的人物であるだけに、少し古いものとなるが右のようにハリウッドで映画化されてもいる。
ジョニー・デップがドン・ファンを務め、マーロン・ブランドといった名優が脇を固めており、正統的なドン・ファン伝説にあまり忠実ではないし、モリエールの作品との関連性も弱いと感じられるかもしれないが、なかなか見応えはあるはずだ。

同じドン・ファン伝説を扱った作品には、モーツァルトのオペラに『ドン・ジョバンニ』があるし、バイロンには長詩『ドン・ジュアン』、短い戯曲ながらプーシキンには『石の客』がある。
モリエール、バイロン、プーシキン、そしてモーツァルト、名だたる芸術家たちがこぞって取り上げてきたドン・ファン伝説の中で、モリエールの『ドン・ジュアン』が最も手頃に鑑賞できるものであるように思う。
ドン・ファンに興味のある方、モリエールに関心のある方など、幅広い読者にお勧めしたい一冊だ。

『スカパンの悪だくみ』 モリエール(岩波文庫)

スカパンの悪だくみ (岩波文庫 赤 512-8)スカパンの悪だくみ (岩波文庫 赤 512-8)
(2008/12)
モリエール

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書名:スカパンの悪だくみ
著者:モリエール
訳者:鈴木 力衛
出版社:岩波書店
ページ数:116

おすすめ度:★★★★




モリエール晩年の傑作の一つに数えられるのがこの『スカパンの悪だくみ』だ。
孤客』や『ドン・ジュアン』のような深みこそないが、テーマの単純明快であることが戯曲としての愉快さを増しているように思われる。
そして事実、ストーリー展開の面白さはモリエールの作品中でもトップクラスであり、どう評価するかは読者次第であるとはいえ、退屈な印象を受けることだけはないはずだ。

『スカパンの悪だくみ』は、父親に結婚を許してもらえない青年を助けようと、とんちの利いた下男のスカパンが一肌脱ぐという筋書きであるから、必ずしも「悪だくみ」という表現が的を射ているとは言えないかもしれない。
本作の最大の見せ場と思われる場面では、俳優の台詞回し、動き、間合いなどがきわめて重要性を持っていることが察せられ、本書の読者は必ずやこの作品が舞台にかけられているのを見たくなるに違いない。
戯曲も本で読んでいる限りは各々の読者が演出家となるわけだから、台本に従って『スカパンの悪だくみ』を仕上げ、存分に楽しんでいただければと思う。

機知に富んだ下男が策略をめぐらし、邪魔者である目上の人を巧みに丸め込んで若者たちの恋を成就させるという構図は、ボオマルシェエの『セビーリャの理髪師』にも見られる、喜劇作品における典型的なプロットの一つでもある。
そういう意味では、『スカパンの悪だくみ』はモリエールの個性が前面に押し出された作品というよりも、王道的な喜劇作品といえるかもしれない。
とはいえ、その王道を築き上げるにあたってモリエールの果たした役割は決して小さいものではないだろうから、やはり『スカパンの悪だくみ』もモリエールに興味のある方であれば押さえておくべき作品ということになるのだろう。

岩波文庫のモリエールのラインナップは以前から非常に充実していたが、近年になってそれらの数冊が改版となるなど、ますますモリエールを読みやすい環境が整ってきているようだ。
そしてこの『スカパンの悪だくみ』も改版になったもののうちの一冊で、モリエールの作品の中で特に娯楽的要素が強い作品でもあるため、ぜひ気軽に手にしていただければと思う。

『町人貴族』 モリエール(岩波文庫)

町人貴族 (岩波文庫 赤 512-6)町人貴族 (岩波文庫 赤 512-6)
(1955/12/05)
モリエール

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書名:町人貴族
著者:モリエール
訳者:鈴木 力衛
出版社:岩波書店
ページ数:129

おすすめ度:★★★★★




モリエールの代表作の一つに数えられる『町人貴族』。
原題は"Le Bourgeois Gentilhomme"で、成り上がりのブルジョワが貴族趣味を真似て自らを高尚に見せようと苦心するものの、随所で俗物としての馬脚を表してしまうというおかしみを背景に、ストーリーが展開していく。
劇の構成などはモリエールの喜劇に典型的なものであり、モリエールの作風を知る上で格好の作品ともなっているので、彼の傑作の一つとして幅広い読者層にお勧めできる。

貴族と親しく付き合っていると思い込んではいるものの、実はただ都合のいい金づるになっているに過ぎない金満家のブルジョワ、ジュールダン。
ただただ貴族的に生きることだけを願い、娘の結婚相手も貴族でなければならないと決め込むものだから、相思相愛の若い二人には前途多難というものである。
そこで結婚を許してもらうために一計を案じることとなり・・・。

守銭奴』のアルパゴンと同様、『町人貴族』で一家の主人役を務めるジュールダンは、劇中でただ一人、自らの妄念に夢中になるあまり、周囲の人間が仕組んだ策略にまんまとはめられることとなる。
周りが見えなくなっているジュールダンの姿が非常に愚かで滑稽であるのは事実であるが、中には同時に少し可哀そうな気がする読者もいるかもしれない。
彼は貴族階級に心の底から恋焦がれている変人ではあるものの、決して悪人というわけではなく、人間的な魅力まで失った人物ではないので、ひょっとすると彼がだまされている光景に100%の痛快さを求めることは難しいのだろうか。

オスマン・トルコからの使節に腹を立てたルイ14世がトルコを嘲弄するような作品の制作をモリエールに命じたという経緯もあり、『町人貴族』はルイ14世のお気に入りの作品であったらしい。
そうはいっても、晩年のモリエールの筆が、『町人貴族』を個人的な意趣返しの域をはるかに超えた優れた作品に仕上げていることは疑いようもない。
新品での入手も容易なので、モリエールのファンであればぜひ読んでみていただきたい一冊だ。

『いやいやながら医者にされ』 モリエール(岩波文庫)

いやいやながら医者にされ (岩波文庫 赤 512-5)いやいやながら医者にされ (岩波文庫 赤 512-5)
(1962/01/16)
モリエール

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書名:いやいやながら医者にされ
著者:モリエール
訳者:鈴木 力衛
出版社:岩波書店
ページ数:109

おすすめ度:★★★★




ドン・ジュアン』や『孤客―ミザントロオプ』などといった名高い傑作喜劇を続々と仕上げていた、いわば脂ののりきっている状態にあったモリエールによって書かれた喜劇の一つがこの『いやいやながら医者にされ』である。
愉快な思いをしようと劇場に足を運んだのが観客たちであるから、『孤客―ミザントロオプ』のような多分に文学的な作品は、いかに人物造形や性格描写が優れていても万人に受け入れられる作品ではなかった。
その点、この『いやいやながら医者にされ』はそもそも観客受けを狙って書かれた作品なので、文学作品としての奥深さには欠けるものの、そのストーリーの面白さ、テンポの良さは抜群である。
何しろさらさら読める滑稽な作品なので、気軽に手にしていただきたいと思う。

『いやいやながら医者にされ』の主人公スガナレルは、医学の知識など聞きかじった程度しか持っていない粗暴な木こりである。
彼にぶたれたその妻は仕返しの機会を窺っていたが、ひょんなことからスガナレルを医者に仕立て上げることを思い付き・・・。
恋あり、夫婦喧嘩あり、さらに医者に対する辛辣な皮肉ありと、『いやいやながら医者にされ』は、モリエールらしいファクターを数多く備えた作品である。
そういう意味では、非常に典型的なモリエール作品の一つと言えるに違いない。

『いやいやながら医者にされ』は「喜劇」と紹介されることが多いようだが、これを「笑劇」と呼んでもさほど差し支えはないはずだ。
それぐらいにドタバタ感が強く打ち出されている作品となっており、ストーリーの展開にも読者を釘付けにする勢いがある。
そのくせ作品自体が短いのであっけなく読み終わってしまうのだが、本書の読者は皆、愉快な時を過ごさせてくれたモリエールに感謝の念を抱くのではなかろうか。

『女房学校―他二篇』 モリエール(岩波文庫)

女房学校―他二篇 (岩波文庫 赤 512-1)女房学校―他二篇 (岩波文庫 赤 512-1)

書名:女房学校―他二篇
著者:モリエール
訳者:辰野隆、鈴木力衛
出版社:岩波書店
ページ数:233

おすすめ度:★★★★




モリエールにとっての出世作である『女房学校』と、それにまつわる小品を二つ収録しているのがこの『女房学校―他二篇』である。
複雑さや難解さは微塵もなく、読者を楽しませるというモリエールの意図も十分に達している作品なので、モリエールに興味のある方にはお勧めの一冊となっている。

妻を寝取られることだけは絶対に回避しようと、養父として無知なままに育てておいた娘アニェスと結婚しようともくろむアルノルフ。
しかし、素直に育った箱入り娘のアニェスといえど、恋に落ちるという自然の情は湧き上がってくるもので・・・。
あらすじにそれほどひねりのない『女房学校』だが、視野の狭い男が自らの目的達成のために邁進するという、いかにもモリエールらしい愚直な人物像を存分に楽しむことができる作品であることは間違いないはずだ。

岩波文庫から出されている他のモリエールの喜劇作品と本書とを分け隔てている特徴としては、本書にはタイトルにもあるように『女房学校是非』と『ヴェルサイユ即興』という『他二篇』が収録されている点が挙げられるだろう。
どちらも非常に短いもので、残念ながら独立した戯曲としての読み応えはほとんどないのだが、『女房学校』に対して行われた批判に向けてモリエール本人が回答した、いわば解説的な位置付けの小品であるため、『女房学校』に続けて読むとそれなりの味わいがあるというものだ。

しばしば再版もされてきている『女房学校―他二篇』は、世代を越えて今日の日本の読者をも楽しませ続けている。
女性に対する偏見も見られるが、所詮は喜劇の中での言及であるし、書き方もあまりに露骨であるためにかえって気を悪くする読者はいないのではないかと思われる。
モリエールの他の作品共々、幅広い読者層にお勧めしたい作品だ。
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