『風と共に去りぬ』 ミッチェル(新潮文庫)

風と共に去りぬ (1) (新潮文庫)風と共に去りぬ (1) (新潮文庫)
(1977/06)
マーガレット・ミッチェル

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(1977/06)
マーガレット・ミッチェル

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(1977/06)
マーガレット・ミッチェル

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風と共に去りぬ (4) (新潮文庫)風と共に去りぬ (4) (新潮文庫)
(1977/07)
マーガレット・ミッチェル

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風と共に去りぬ (5) (新潮文庫)風と共に去りぬ (5) (新潮文庫)
(1977/07)
マーガレット・ミッチェル

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書名:風と共に去りぬ
著者:マーガレット・ミッチェル
訳者:大久保康雄、竹内道之助
出版社:新潮社
ページ数:445(一)、446(二)、409(三)、445(四)、509(五)

おすすめ度:★★★★★




マーガレット・ミッチェルの大長編作品、『風と共に去りぬ』。
南北戦争前後のアトランタと近郊のプランテーションを舞台にした作品で、二千ページを超える長編作品ならではの壮大さや読み応えは、同じく戦争前後を描いたトルストイの『戦争と平和』に匹敵するものがある。
それでいて『戦争と平和』とは決定的に異なる部分も多く、『風と共に去りぬ』の魅力はやはり独特のものであるといえるはずだ。

『風と共に去りぬ』の主人公スカーレット・オハラは、美しく、気丈で、奔放で、なおかつ男性を籠絡する奸智に長けた、大農園の令嬢だった。
近所に住むこれも名家の青年アシュレとの相思相愛を確信していたスカーレットだったが、アシュレは他の女性と結婚することが決まっているらしい。
そんな中、個人の運命を引っ掻き回すことはもちろん、アトランタや綿花畑をも戦火にさらしかねない南北戦争が勃発し・・・。
善人でもなければそれほど聡明でもないスカーレットだが、苦難に立ち向かう際に見られる彼女の行動力、内に秘めた芯の強さには、読者を引きつけずにはおかないものがある。
また、社会や共同体の意見よりも個人のそれを優先させようとする彼女の個人志向の考え方は、現代人の読者の、特に女性読者からの強い共感を呼ぶのではなかろうか。

マーガレット・ミッチェルは一般的に言って決して文豪ではないし、南軍側からの視点で描かれた『風と共に去りぬ』には、有色人種に対する差別的な言辞も少なくない。
仮に『風と共に去りぬ』が作品の帯びる魅力のわりに今日脚光を浴びていないとすれば、その差別的な発言に由来するのだろうし、読者の中にはミッチェルの文章を読んでいてしばしば不快感を覚える読者もいるかもしれない。
それでもなお、一つの時代を活写した『風と共に去りぬ』は強くお勧めしたい文学作品であるといえる。
力強い作品を求めておられる方は、ぜひ『風と共に去りぬ』を手にしていただければと思う。
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