『マンスフィールド短編集』 マンスフィールド(新潮文庫)

マンスフィールド短編集 (新潮文庫)マンスフィールド短編集 (新潮文庫)
(1957/08)
マンスフィールド

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書名:マンスフィールド短編集
著者:キャサリン・マンスフィールド
訳者:安藤 一郎
出版社:新潮社
ページ数:316

おすすめ度:★★★★




細やかな心理描写が特徴の女流作家、キャサリン・マンスフィールド。
作家として活動していた地が主にイギリスであったため、イギリス文学史の一員に数えられることが多いようだが、実際にはニュージーランド生まれの数少ない国際的に知られた作家の一人である。
短編小説の結末に明確なオチを期待される読者には不向きかもしれないが、チェーホフやヴァージニア・ウルフ風の短編を好まれる方ならば、必ずやマンスフィールドの作品をも楽しめることだろう。

マンスフィールドの作品を紹介するにあたり、それぞれの作品のあらすじを述べてもさほど意味がないように思う。
おそらく彼女の作品の魅力はあらすじとは別のところに存するからだ。
事件性や衝撃性に乏しいため、作品の内容を長く記憶しておくことが難しいということは否定できないかもしれないが、それだけにマンスフィールドの作品は何度読んでも再び味わうことができる作品であるともいえるだろう。
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キャサリン マンスフィールド

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キャサリン・マンスフィールド

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右に示すように、マンスフィールドの短編集は複数の出版社から出されていて、当然ながら収録されている作品もそれぞれ異なっている。
マンスフィールドの代表作としては、"The Garden Party"、"At the Bay"や"Miss Brill "などが挙げられるが、いずれの短編集もそれらを中心にして編まれたほとんど遜色のない選集なので、どれを読んでも大差はないのではなかろうか。
そしてマンスフィールドの作風を気に入られた方は、重複していない作品を読むために二冊目以降を手にしていただければと思う。

夭折の小説家キャサリン・マンスフィールドは、残念ながら作品数自体はそれほど多く残していない。
しかし、その中にはまさに珠玉と呼ぶべき作品が多く含まれていて、読者はマンスフィールドの才能のひらめきを随所に見出すことができるに違いない。
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