『モンテ・クリスト伯』 デュマ(岩波文庫)

モンテ・クリスト伯〈1〉 (岩波文庫)モンテ・クリスト伯〈1〉 (岩波文庫)モンテ・クリスト伯〈2〉 (岩波文庫)モンテ・クリスト伯〈2〉 (岩波文庫)モンテ・クリスト伯〈3〉 (岩波文庫)モンテ・クリスト伯〈3〉 (岩波文庫)

モンテ・クリスト伯〈4〉 (岩波文庫)モンテ・クリスト伯〈4〉 (岩波文庫)モンテ・クリスト伯〈5〉 (岩波文庫)モンテ・クリスト伯〈5〉 (岩波文庫)モンテ・クリスト伯〈6〉 (岩波文庫)モンテ・クリスト伯〈6〉 (岩波文庫)

モンテ・クリスト伯〈7〉 (岩波文庫)モンテ・クリスト伯〈7〉 (岩波文庫)

書名:モンテ・クリスト伯
著者:アレクサンドル・デュマ
訳者:山内 義雄
出版社:岩波書店
ページ数:353(一)、356(二)、335(三)、333(四)、353(五)、361(六)、366(七)

おすすめ度:★★★★★




デュマの作品中において、『三銃士』と双璧を成すとも言える代表作として知られているのがこの『モンテ・クリスト伯』だ。
かつては『岩窟王』という邦題で紹介されていた作品で、子供向けのダイジェスト版も非常に普及しているので、一度は読んだことのある方も多いのではなかろうか。
原作はなかなか長大であるが、さすがデュマだけあってその読みやすさは全7冊というボリュームを感じさせないほどのものなので、臆することなく気楽に読み始めていただければと思う。

知人に陥れられ、無実の罪で生涯孤島に幽閉される身となったエドモン・ダンテス。
孤島からの決死の脱獄に成功した彼は、巨万の富を手に入れてモンテ・クリスト伯と名を替えパリの社交界に現れる。
そしてかつて彼を陥れてすべてを奪った人々に対する狡猾で壮絶な復讐劇が幕を下ろす・・・。
作品自体のボリュームによる部分も大きいかもしれないが、一度読めばそのあらすじと作品に対する印象が長く記憶に留まることは間違いないだろう。

『モンテ・クリスト伯』は平たく言ってしまえば復讐物語なのだが、そこにグロテスクさがほとんどないのが特徴で、誤解を恐れずに言えば、上品で洗練された復讐劇とさえ言えるのではなかろうか。
これはデュマの作品に共通する特徴でもあるが、ひょっとすると、この上品さこそが、モンテ・クリスト伯が多くの読者の共感を得ることができる理由なのかもしれない。
モンテ・クリスト伯 7冊美装ケースセット (岩波文庫)モンテ・クリスト伯 7冊美装ケースセット (岩波文庫)

意外と全訳の種類の少ない『モンテ・クリスト伯』だが、岩波文庫版は右に挙げたように7冊セットとして入手することも可能なようだ。
読者が途中で投げ出すような作品ではないし、特に終盤の緊張感とスピード感は類まれなものがあるので、ぜひ最後まで読み通し、人間味に富んだ登場人物たちが織り成すストーリーを存分に楽しんでいただければと思う。
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『三銃士』 デュマ(岩波文庫)

三銃士〈上〉 (岩波文庫)三銃士〈上〉 (岩波文庫)三銃士〈下〉 (岩波文庫)三銃士〈下〉 (岩波文庫)

書名:三銃士
著者:アレクサンドル・デュマ
訳者:生島 遼一
出版社:岩波書店
ページ数:624(上)、608(下)

おすすめ度:★★★★★




誰もがその名を聞いたことのある、言わずと知れたデュマの代表作がこの『三銃士』だ。
銃士たちの活躍を描いた痛快なストーリーは昔から支持されてきており、アニメやドラマ、映画などでおなじみの作品でもある。
展開の速いあらすじが読者を引き付けて離さない作品なので、『三銃士』に退屈を覚える読者はほとんどいないのではなかろうか。

ルイ13世に仕える銃士になろうと、片田舎であるガスコーニュからパリに上ってきたダルタニャン。
三人の豪胆な銃士たちと知り合い、闘いと恋と陰謀の交錯する日々が始まることになるのだが・・・。
映画だと、超人的な強さを誇る銃士たちが無敵の活躍を見せるのが常だが、デュマの描く彼らはもっと現実的な闘いをしている。
デュマの小説は単なる冒険物語ではなく歴史物語としての要素も含んでいて、それだけに現実に根を下した作品世界が描かれているということが実感できるように思う。
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映画化された『三銃士』は、多かれ少なかれストーリーに脚色がなされるのが普通となっているらしい。
映画作品の中では、少し古いが右に挙げたディズニーの『三銃士』がお勧めだ。
また、近年公開された『三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船』は、映像美とエンターテイメント性を推し進めた作品で、原作からは離れているものの、斬新さは感じられる仕上がりになっているので、『三銃士』の読者にはけっこう楽しめるような気がする。

『三銃士』は、3部構成の『ダルタニャン物語』の第1部に過ぎず、彼らの物語は続編である『二十年後』、『ブラジュロンヌ子爵』へとまだまだ続いている。
文章量がどれほど多くてもすらすら読み進めることのできるのがデュマの小説の魅力でもあるので、『三銃士』を楽しまれた方は第2部以降でダルタニャンたちの成り行きを読んでいただければと思う。
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