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『ナナ』 エミール・ゾラ (新潮文庫)

ナナ (新潮文庫)ナナ (新潮文庫)
(2006/12)
ゾラ

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書名:ナナ
著者:エミール・ゾラ
訳者:川口 篤、古賀 照一
出版社:新潮社
ページ数:716

おすすめ度:★★★★★




言わずと知れたゾラの代表作がこの『ナナ』。
居酒屋』と並び翻訳の種類も多く、ゾラの最高傑作として数々の文学全集にも収録され、文庫本にもなっており、それだけ最も読まれている作品ではなかろうか。

ナナは舞台で男たちを魅了した高級娼婦。
『マノン・レスコー』や『椿姫』、女性につぎ込み破滅していく人々が多々描かれているバルザックの作品群などを思い起こさせる、いかにもフランス文学の系譜中といった作品だ。
それらの多くの作品に共通することだが、読者は最初から熱狂的に恋する男たちはもちろん、当の娼婦自身にも、破滅的な結末をおぼろげながらに予感してしまう。
そしてやはり『ナナ』の結末もハッピーエンディングにはならない。
『ナナ』マネ
ゾラと親交のあったマネがナナの全身像を残している。
モデルは当時実在していた高級娼婦。
背景に描き込まれた鶴に、当時の流行であるジャポニズムを垣間見ることができるかもしれない。
美しいとされる女性にも流行があるが、このナナは現在も多くの男性を魅了できるのだろうか。

いいようにあしらわれる男たち、自由奔放な振る舞いを続けるナナ・・・登場する男たちのだらしなさに歯がゆい思いをした記憶が残っている。
ナナを取り巻く男たちは、現在であればホストやホステスに異様に熱を上げる人々に比せられるのだろうが、ただひとつ根本的に異なるのは、当時夢中になっていた男たちは階級社会の上層に位置するということ。
『ナナ』に限ったことではなく、『獲物の分け前』などにも窺えることだが、概してゾラは上流階級の人々を描く際に非常に手厳しい。
そのような描き方をするのはなにもゾラに限ったことではないけれども。

強烈な印象を残す必読の書とまでは言わないが、何しろ知名度のある作品なので一読をお勧めする。
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