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『対訳 バイロン詩集』 バイロン(岩波文庫)

対訳 バイロン詩集―イギリス詩人選〈8〉 (岩波文庫)対訳 バイロン詩集―イギリス詩人選〈8〉 (岩波文庫)
(2009/02/17)
バイロン

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書名:対訳 バイロン詩集―イギリス詩人選〈8〉
著者:ジョージ・ゴードン・バイロン
訳者:笠原 順路
出版社:岩波書店
ページ数:348

おすすめ度:★★★☆☆




バイロンの原詩を左のページに、その翻訳を右のページに載せたのがこの『対訳 バイロン詩集』である。
ドン・ジュアン』や『貴公子ハロルドの巡礼』といった代表作を含めた多数の作品から抜粋を行ったダイジェスト版であるため、いずれも断片的な印象は拭い去れないものの、バイロンの作品世界を広く俯瞰することができる点が最大の長所である。
岩波文庫の対訳イギリス詩人選シリーズの常で、各ページに脚注も添えられているので難解な語の解釈に困ることも少なく、オリジナルの英詩を鑑賞するのにちょうどいい構成となっているため、英詩に関する知識はそれほどなくても楽しめる一冊として、幅広い読者層にお勧めしたい一冊だ。

ロマン派を代表する詩人であるバイロンの特徴としてよく指摘されるのが、時流に対する反逆児としての自立性と、底流のように横たわる憂鬱さである。
先ほども名を挙げたバイロンの代表作である長編物語詩『ドン・ジュアン』と『貴公子ハロルドの巡礼』のほか、『海賊』、『マンフレッド』などといった劇詩も収録されている本書からは、そんなバイロン作品の性格を読み取ることができるのではなかろうか。

バイロンに限らず、詩人の精神世界の蒸留物である詩作品というものは伝記的事実の反映される部分が少なくないので、物語詩が大半を占めているとはいえども、バイロンの生涯に関して知られていることを学んでから読むと『対訳 バイロン詩集』の収録作品はよりいっそう味わい深く感じられるはずだ。
そういう意味では、巻末の解説部分を先に読むというのも悪くないように思う。

この『対訳 バイロン詩集』を参考にして、面白そうなバイロンの作品を探すのもよいだろうし、すでに全訳を読んだ作品の原詩を垣間見るというのもいいだろう。
とはいえ、知名度のわりに作品の邦訳が意外と少ないというのは、バイロンも他の詩人たちと同じである。
理想を言えば、詩はそのリズム感を堪能しつつ原詩を鑑賞するのがベストであるわけだから、『対訳 バイロン詩集』を足がかりに原詩の世界に踏み込んでみるというのはいかがだろうか。
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