『夏の夜の夢・あらし』 シェイクスピア(新潮文庫)

夏の夜の夢・あらし (新潮文庫)夏の夜の夢・あらし (新潮文庫)
(1971/08/03)
シェイクスピア

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書名:夏の夜の夢・あらし
著者:ウィリアム・シェイクスピア
訳者:福田 恒存
出版社:新潮社
ページ数:291

おすすめ度:★★★★




シェイクスピアの傑作喜劇二編を一冊の文庫本に収めたのが本書『夏の夜の夢・あらし』だ。
『あらし』に関しては『テンペスト』として別の記事で紹介済みなので詳細はそちらに譲ることにするが、シェイクスピアの代表的な喜劇二作品が非常に手頃な価格で読める本書は、『ヴェニスの商人』に匹敵するほど、シェイクスピア喜劇の中でお勧めの一冊となっている。
『夏の夜の夢』と『あらし』とは、いずれも同じ喜劇に分類される作品であり、それ以外にもいくつか共通点を備えているにもかかわらず、それぞれどことなく作品の性質が異なっているというのも、読者の関心を引くのではないかと思う。

『夏の夜の夢』の舞台はアテネとその郊外。
若き二組の男女と妖精王夫妻という、三組のカップルはそれぞれ円満な結末を迎えることができるのか・・・。
ギリシア神話との連関性もあり、妖精たちも多数活躍するその物語展開は軽快そのもので、欧米文学における典型的かつ王道的な喜劇作品の一つと言えるのではなかろうか。
シェイクスピア全集 (4) 夏の夜の夢・間違いの喜劇 (ちくま文庫)シェイクスピア全集 (4) 夏の夜の夢・間違いの喜劇 (ちくま文庫)
(1997/04)
W. シェイクスピア

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出版年が新しく入手が容易な本に限って言えば、『夏の夜の夢』はちくま文庫からも出されている。
こちらは『間違いの喜劇』と合わせて一冊になっているので、お得であることには変わりがないのではなかろうか。
ただ、新潮文庫で買うべきかちくま文庫で買うべきか迷った場合には、シェイクスピアの引退前最後の作品である『あらし』を収録している新潮文庫の方をお勧めしたいと思う。

『夏の夜の夢』の中で、最も印象的な登場人物、というか登場妖精はパックだろう。
いたずら好きでおっちょこちょいという妖精像の確立にも功績があったとされるパックの活躍は、いかに注目してもし過ぎたことにはならないはずだ。
いずれにしても、世界文学の巨匠シェイクスピアの作品だからと肩肘を張る必要はまったくないので、ぜひ夏の夜にでも気軽に手にしていただきたい作品だ。
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