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『ベラミ』 モーパッサン(岩波文庫)

ベラミ〈上〉 (岩波文庫)ベラミ〈上〉 (岩波文庫)ベラミ〈下〉 (岩波文庫)ベラミ〈下〉 (岩波文庫)

書名:ベラミ
著者:ギ・ド・モーパッサン
訳者:杉 捷夫
出版社:岩波書店
ページ数:295(上)、300(下)

おすすめ度:★★★★★




モーパッサンの長編作品の中で、意外な人気を誇っている作品がこの『ベラミ』だ。
モーパッサンの代表的長編作品といえば『女の一生』の名が挙げられることが多いが、『ベラミ』のほうをより好む読者がいても何ら不思議ではないと思う。
いかにもモーパッサンらしい筋書きの作品であるため、モーパッサンを初めて読む方が手にするのも決して悪くないはずだ。

『ベラミ』の主人公は、軍隊を辞めてパリに戻ってきた一青年。
取り立てて才能があるわけでもなければ、強力な縁故があるわけでもない。
しかし、彼には多くの婦人を魅了する美貌と、他人を踏み台にしてでものし上がっていってやろうという図々しい神経が備わっていた。
他人を顧みずにまい進する彼は、"成功"をつかむことができるのか・・・。
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すでに何度か映画化されてきていたらしい『ベラミ』だが、近年になってロバート・パティンソンを主演に迎えたアメリカ版映画が作成されたようで、それがベルリン映画祭で上映されたことでも話題に上っていた。
レンタルなどで容易に視聴が可能なアメリカ映画はある程度日本でも普及することだろうし、それに伴って『ベラミ』の知名度も高まってゆくことだろう。
右に挙げた角川文庫のようにこれまで各種翻訳がなされてきたにもかかわらず、現在いずれも中古でしか購入できない状態の続いている『ベラミ』だが、これを機に再版、もしくは新訳が出されることに期待したい。

『ベラミ』には、バルザックやゾラに通ずるところがあると強く感じる読者は私だけではないはずだ。
女の一生』が19世紀フランス社会の末端を描いた小説だとすれば、『ベラミ』にはその中心部の裏側部分を描いたかのような観があり、おそらくはそこにバルザックやゾラとの類縁関係を感じるのだと思う。
モーパッサンが見せるパリの裏側を堪能したい方は、ぜひ『ベラミ』を手にしていただきたい。
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