『モーパッサン短編集』 モーパッサン(新潮文庫)

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書名:モーパッサン短編集
著者:ギ・ド・モーパッサン
訳者:青柳 瑞穂
出版社:新潮社
ページ数:429(一)、388(二)、428(三)

おすすめ度:★★★★




その名のとおり、モーパッサンの短編小説を三冊にわたって集めたものがこの『モーパッサン短編集』だ。
モーパッサンには『女の一生』や『ベラミ』といった優れた長編小説もあるが、数百の短編を残したことを思えば、また、それら短編作品の読み応えを考え合わせれば、モーパッサンは本来短編作家であると言ってしまいたい気になるほどだ。
読みやすく、なおかつ面白い作品が多いので、気軽に手にしていただければと思う。

『モーパッサン短編集』の中でも特に有名な作品には、『水の上』、『首かざり』がある。
この二つは過去に日本で出版されていた短編集の表題作にもなっていた作品で、その秀逸さには定評があるといえるだろう。
三冊を通して読めば、読者はその二作品以外にも必ずやお気に入りの短編をそれぞれ見出されるに違いない。
全三冊の中では、強いて言うならば二冊目が最もお勧めだが、一冊目から三冊目までを通して読めば、それはそれで異なったイメージをモーパッサンの作品世界に抱くことになるように思う。
モーパッサン短篇選 (岩波文庫)モーパッサン短篇選 (岩波文庫)

モーパッサンの短編集としては、右の岩波文庫版『モーパッサン短篇選』もお勧めだ。
本書には、表紙の絵画からも察せられるように『水の上』が収録されているし、『首飾り』も入れられている。
新潮文庫版の全三冊という分量を多すぎると思われる方には、有名どころを押さえたこの『モーパッサン短篇選』が最適なのかもしれない。

短編小説作家を大雑把に分類した場合、ポーやモームのように話の落ちをつけるタイプと、チェーホフやヴァージニア・ウルフのように情緒的なシーンを描き出すタイプとに分けることが可能であるように思うが、モーパッサンは明らかに前者の作家の一人だ。
話の筋がしっかりしているだけに多くの読者を引き付けることができるだろうし、事実、モーパッサンの短編に関して悪い評判というのを聞いたことがない。
一般受けも期待できる『モーパッサン短編集』、幅広い読者層にお勧めしたいと思う。
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