『メゾンテリエ―他三編』 モーパッサン(岩波文庫)

メゾンテリエ―他三編 (岩波文庫 赤 550-6)メゾンテリエ―他三編 (岩波文庫 赤 550-6)

書名:メゾンテリエ―他三編
著者:ギ・ド・モーパッサン
訳者:河盛 好蔵
出版社:岩波書店
ページ数:96

おすすめ度:★★★★




短編の名手、モーパッサンの短編4作品を収録した『メゾンテリエ―他三編』。
表題作の他に『聖水授与者』、『ジュール伯父』、『クロシェット』を収録しており、いずれもモーパッサンの短編作品の中では代表格のものなので、モーパッサンに関心のある方であればぜひ読んでみていただきたいと思う。

娼婦たちの溜まる場末の館、「メゾン・テリエ」。
いかにもモーパッサンらしい、人間の負の面が浮き彫りにされるような舞台を選択したものだと感じる読者は、おそらく私一人だけではないだろう。
短い中にも苦味を帯びた独特の味わいがあり、モーパッサンの手腕が存分に発揮された作品に仕上がっているといえる。
脂肪の塊・テリエ館 (新潮文庫)脂肪の塊・テリエ館 (新潮文庫)

『メゾン・テリエ』は、『テリエ館』という訳題で新潮文庫からも出されている。
こちらは『脂肪の塊』と合わせて出版されているため、『脂肪の塊』を未読の方は新潮文庫版がお得と言えるだろう。
岩波文庫版に収録されている他の3篇は、『聖水授与者』を除いては新潮文庫の『モーパッサン短編集』に収録されているので、そちらで読まれるのもいいと思う。

岩波文庫版の『メゾンテリエ―他三編』は、以前は在庫ありの期間が長かったにもかかわらず、ここしばらくは再版の機会に恵まれていないようだ。
そのために新品での入手は難しいが、その反面、中古品であればAmazonにおいても格安のものが販売されている。
岩波文庫の絶版のものにはしばしば仮名遣いの古さなどが含まれるため一般の読者を困惑させることもあるが、『メゾンテリエ―他三編』の場合、再版後のものはたいへん読みやすいし、モーパッサンの作品を読みたいという方を裏切ることはないはずだ。
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