『白い牙』 ジャック・ロンドン(新潮文庫)

白い牙 (新潮文庫 (ロ-3-1))白い牙 (新潮文庫 (ロ-3-1))

書名:白い牙
著者:ジャック・ロンドン
訳者:白石 佑光
出版社:新潮社
ページ数:376

おすすめ度:★★★★★




荒野の呼び声』と共に、ジャック・ロンドンの代表作として知られる長編小説がこの『白い牙』である。
知名度の点では『荒野の呼び声』のほうが勝っているかもしれないが、作品の質としてはまったく見劣りしないどころか、私のように『白い牙』に軍配を上げる読者も少なくないことだろう。
あらすじは起伏に富んでおり、全体にたいへん読みやすく書かれていて、いかにもロンドンらしい作品に仕上がっているように思われる。

オオカミに犬の血の混じっている、野生の獰猛さを帯びた「白い牙」。
自然界での強者としての人間たちの思惑によって、次第に人間の社会に深入りさせられていく「白い牙」だったが・・・。
動物の視点を用いているところが『白い牙』の面白いところで、その視点に由来するからか、作品世界が独特の雰囲気をたたえている。
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右は『白い牙』の90年代初頭の映画化作品である『ホワイトファング』だ。
荒野の呼び声』や『白い牙』の舞台となった雄大な大自然を美しく描き出してはいるが、そのストーリーはというと、原作である『白い牙』からいくつかのエッセンスが抽出されてはいるものの、原作とはだいぶ隔たった内容となっているので、『白い牙』の映画化作品としてお勧めするのは少し無理があるかもしれない。
白い牙 (光文社古典新訳文庫)白い牙 (光文社古典新訳文庫)白い牙 痛快世界の冒険文学 (20)白い牙 痛快世界の冒険文学 (20)

荒野の呼び声』と同じく既訳の種類も多い『白い牙』の近年の翻訳には、右の二点もある。
『白い牙』は、『荒野の呼び声』と対照させることでその位置付けが明確になる作品となっているため、どちらがどちらの続編というわけではないけれども、『荒野の呼び声』と合わせて読んでいただければいっそう深く味わうことができるに違いない。
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