スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

『ワイマルのロッテ』 トーマス・マン(岩波文庫)

ワイマルのロッテ (上) (岩波文庫)ワイマルのロッテ (上) (岩波文庫)ワイマルのロッテ 下 (岩波文庫 赤 434-3)ワイマルのロッテ 下 (岩波文庫 赤 434-3)

書名:ワイマルのロッテ
著者:トーマス・マン
訳者:望月 市恵
出版社:岩波書店
ページ数:337(上)、365(下)

おすすめ度:★★★★★




ゲーテの代表作である『若きウェルテルの悩み』に登場するヒロインのロッテのその後を描いたのが、本書『ワイマルのロッテ』だ。
当然のことながら『若きウェルテルの悩み』に関する言及が多いため、事前に『若きウェルテルの悩み』を読んだ上で手にするべき作品だと言える。
ゲーテの自伝である『詩と真実』も読んでおいたほうがいっそう楽しめることは間違いないが、岩波文庫の『ワイマルのロッテ』には訳注が充実しているので、必要な部分の説明はすべて補ってくれることだろう。

「ウェルテル」との一件の後、ケストナー夫人となっていたロッテが、娘と共にゲーテの住む町ワイマルを訪れた。
若きウェルテルの悩み』以降、再会することなく40年以上が経っているが、今回の訪問でロッテとゲーテの再会は成るのか・・・。
ゲーテの秘書や息子など、ゲーテをよく知る人の口から語られる話をロッテが聞くという、回り道めいたスタイルで物語が展開していくのが『ワイマルのロッテ』であるが、読み終えた時には読者はそれが結末への一本道であったと気付かされるのではなかろうか。
ゲーテの恋 ~君に捧ぐ「若きウェルテルの悩み」~ [DVD]ゲーテの恋 ~君に捧ぐ「若きウェルテルの悩み」~ [DVD]

右は近年ドイツで制作された映画『ゲーテの恋』で、若きゲーテのロッテとの出会いという『若きウェルテルの悩み』の成立背景を扱っている。
歴史的事実とは内容的に異なる部分が少なくないが、テーマが完全に重複しているため、『若きウェルテルの悩み』と『ワイマルのロッテ』の読者であれば十分楽しめるはずだ。

『ワイマルのロッテ』には議論めいた箇所も少なくないため、難解に感じられる読者もおられるかもしれない。
しかし、ゲーテとトーマス・マンというドイツ文学屈指の二大巨匠の接点を成している『ワイマルのロッテ』は、多少飛ばし読みをしてでも読むに値する作品だと思う。
ゲーテに、トーマス・マンに、ドイツ文学に興味をお持ちの方に強くお勧めしたい作品だ。
関連記事
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

カテゴリ
PR
最新記事
RSSリンク
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。