『オリヴァ・ツウィスト』 チャールズ・ディケンズ(岩波文庫)

オリヴァ・ツウィスト (上) (岩波文庫)オリヴァ・ツウィスト (上) (岩波文庫)
(1956/06/05)
ディケンズ

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オリヴァ・ツウィスト (下) (岩波文庫)オリヴァ・ツウィスト (下) (岩波文庫)
(1956/06/25)
ディケンズ

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書名:オリヴァ・ツウィスト
著者:チャールズ・ディケンズ
訳者:本多 季子
出版社:岩波書店
ページ数:342(上)、350(下)

おすすめ度:★★★★★




ディケンズの代表作として名高い『オリヴァ・ツウィスト』、読書好きであればこれは必読だ。
初期に書かれた作品であるにもかかわらず、私はこの『オリヴァ・ツウィスト』を『デイヴィッド・コパフィールド』と並びディケンズの最高傑作の一つだと思っているし、読みやすいことこの上ない作品なので、自信を持ってお勧めできる小説の一つだ。

貧しいけれども正直な子供オリヴァが救貧院や貧民街で遭遇する運・不運が、ディケンズお得意の人情味豊かなユーモアを交じえて軽妙に描き出される。
さらに、ディケンズの他の作品に出てくる悪人を含めて考えてみても、最も鮮明に記憶に残る印象的な悪人たちを輩出している。
ピクウィック・クラブ』の執筆時と比べて作家としての地位が安定していたためなのだろう、『オリヴァ・ツウィスト』の筋はよくまとまっていて、『ピクウィック・クラブ』よりも一つの作品としての完成度が飛躍的に高まっている。
そんなこんなで、長所を挙げればきりがないほどだ。
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バーニー・クラーク、ベン・キングズレー 他

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ストーリーを追っていくだけでも十分に楽しめる『オリヴァ・ツウィスト』は、映像化されることもしばしばである。
右は比較的近年になって製作されたポランスキー監督の『オリバー・ツイスト』。
概ね原作に忠実に作られてあるが、後半部分は大いに端折られている。
二時間そこそこに収めないとならないという映画ならではの事情があってのことかもしれないが、原作を知っている人間が見ると少々残念な気がしないでもない。

オリヴァは正直すぎるかもしれない、あまりにいい子供すぎるのかもしれない。
しかし彼の純粋な善意が読む人の胸を打たずにはいない、『オリヴァ・ツウィスト』はそんな素晴らしい作品だ。
『オリヴァ・ツウィスト』が気に入った読者は、ディケンズも愛読していた作家であるフィールディングの代表作『トム・ジョウンズ』もぜひ読んでみていただきたい。
きっと『オリヴァ・ツウィスト』に、ひいてはディケンズの作風に通ずるところを見出してもらえることだろう。
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