『ダルタニャン物語 二十年後』 デュマ(復刊ドットコム)

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書名:ダルタニャン物語 二十年後
著者:アレクサンドル・デュマ
訳者:鈴木力衛
出版社:復刊ドットコム
ページ数:291(三)、302(四)、278(五)

おすすめ度:★★★★★




デュマの代表作である『三銃士』の続編がこの『二十年後』である。
『我は王軍、友は叛軍』、『謎の修道僧』、『復讐鬼』の三巻から成り、その表題のとおり『三銃士』の二十年後が描かれている。
登場人物が『三銃士』からそのまま引き継がれているうえに、エピソードにも連関がある部分が多いので、『三銃士』を先に読んでおくことを強くお勧めしたい。

『二十年後』では、幼少のルイ14世を頂きながらも宰相の地位にあるマザランへの国内での反発が強まって、フロンドの乱が起こるフランスが描かれている。
ダルタニャンとポルトスは王軍に、アトスとアラミスは叛軍に就いて戦うことになってしまい、さらには彼らの過去にまつわる因縁も発覚したものだから・・・。
デュマの小説が必ずしも歴史に忠実ではないとはいえ、内乱に荒れるフランスはもちろん、クロムウェルが台頭して王権が窮地に陥っているイギリスさえも舞台にする『二十年後』が読者を引き付ける力は並大抵のものではないと思われる。

政治的な駆け引きや裏切りといった汚さも描かれる『二十年後』ではあるが、四人の銃士の固い友情が読者の心に強い印象を残すのではなかろうか。
オデュッセウスを髣髴とさせるような機略に富んだダルタニャンの活躍も爽快であるが、貴族としての名誉を重んじるアトスの清廉さも、『二十年後』を鮮やかな光で縁取ってくれているように思う。

たいていの読者はこの『二十年後』を経て『ダルタニャン物語』の第3部である『ブラジュロンヌ子爵』を手にすることになるだろうが、あらすじに緊迫感もスピード感もあり、ドラマチックな要素にも事欠かない『二十年後』の読者は、ほぼ必然的に最終部を手にすることになるのではなかろうか。
三銃士』を楽しまれた読者は、まずは読者の期待を裏切るはずのないこの『二十年後』をぜひ読んでみていただければと思う。
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