『デイヴィッド・コパフィールド』 チャールズ・ディケンズ(岩波文庫)

デイヴィッド・コパフィールド〈1〉 (岩波文庫)デイヴィッド・コパフィールド〈1〉 (岩波文庫)
(2002/07/16)
チャールズ ディケンズ

商品詳細を見る
デイヴィッド・コパフィールド〈2〉 (岩波文庫)デイヴィッド・コパフィールド〈2〉 (岩波文庫)
(2002/09/18)
ディケンズ

商品詳細を見る
デイヴィッド・コパフィールド〈3〉 (岩波文庫)デイヴィッド・コパフィールド〈3〉 (岩波文庫)
(2002/11/15)
ディケンズ

商品詳細を見る

デイヴィッド・コパフィールド〈4〉 (岩波文庫)デイヴィッド・コパフィールド〈4〉 (岩波文庫)
(2003/01/16)
ディケンズ

商品詳細を見る
デイヴィッド・コパフィールド〈5〉 (岩波文庫)デイヴィッド・コパフィールド〈5〉 (岩波文庫)
(2003/03/14)
ディケンズ

商品詳細を見る

書名:デイヴィッド・コパフィールド
著者:チャールズ・ディケンズ
訳者:石塚 裕子
出版社:岩波書店
ページ数:446(一)、460(二)、452(三)、430(四)、449(五)

おすすめ度:★★★★★




ディケンズの代表作にその名を連ねる『デイヴィッド・コパフィールド』は、私が読んだディケンズの作品の中で最も高く評価している長編小説だ。
ディケンズ自身も気に入っていた作品らしく、デイヴィッドの職歴がディケンズと似通っていたりと、自伝的要素が最も強く反映されているため、ディケンズを知る上でもたいへん興味深い作品となっている。
ディケンズの傑作であることはもちろん、世界文学の中でも堂々たる地位を占めるにふさわしい作品であると確信しているので、強くお勧めしたい作品である。

『デイヴィッド・コパフィールド』は、ストーリーの面白さもさることながら、個性豊かな登場人物たちの描き分けが最も優れている。
ディケンズの生き写しのようなデイヴィッドの周りには、豪胆さが気持ちいい実直な男もいれば、繊細で美しい女性もいて、さらには鷹揚な大物もいれば卑屈な小者もいるという具合で、作品自体が人格の類型を集めた博覧会かのような様相を呈するほどだ。
特に注目に値するのはミコーバー氏という借金で首の回らない憎めない男で、債務者監獄に拘留された経験のあるディケンズの父親の面影を宿しているとされている。
このミコーバー氏に限らないが、『デイヴィッド・コパフィールド』の登場人物は、一部の悪人を除き、大半が非常に好感の持てる人々で構成されているので、読んでいてとても気持ちがいい。
肝心のデイヴィッドにも、時として行動力の不足を感じるときがないでもないが、彼の言動には概ね共感できるので、ストーリーの展開を心行くまで楽しむことができる。

モームは「世界の十大小説」の一つとして『デイヴィッド・コパフィールド』を挙げているが、うなずける選択である。
全5巻で2000ページ以上と、手を出すのに逡巡する分量かもしれないが、挿絵も豊富に入っているし、読みやすさや面白さは比類がない。
モームは読者が楽しめるかどうかを基準に十大小説を選抜しているわけだし、そのふるいに残った『デイヴィッド・コパフィールド』は、ディケンズの他の作品を読んだことがない読者もぜひ読むべき傑作だろう。
関連記事
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

カテゴリ
PR
最新記事
RSSリンク