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『チェーホフ短篇集』 チェーホフ(ちくま文庫)

チェーホフ短篇集 (ちくま文庫)チェーホフ短篇集 (ちくま文庫)

書名:チェーホフ短篇集
著者:アントン・チェーホフ
訳者:松下 裕
出版社:筑摩書房
ページ数:393

おすすめ度:★★★★★




チェーホフの短編集はいろいろと出されているが、ちくま文庫からも『チェーホフ短篇集』が出版されている。
本書には、チェーホフの代表作を収めた岩波文庫『可愛い女・犬を連れた奥さん 他一篇』に収録されている3編の作品がすべて入っていることからも推測できるように、収録作品は読者の期待を裏切らない充実のラインナップであると断言できるだろう。

上記の3作品の他、本書には『芝居がはねて』、『少年たち』、『金のかかるレッスン』、『くちづけ』、『国語の教師』、『アリアードナ』、『頸にかけたアンナ』、『中二階のある家』、『知人のところで』の計12編が収録されている。
個人的には、行軍中の士官が将軍の家に招かれた時の出来事を綴る『くちづけ』と、進歩的な思想を持ち我の強い姉と、それとは対照的にたおやかな妹の住まう家を舞台とする『中二階のある家』が特に気に入っているが、事実、この2作品はチェーホフの短編作品の中でもけっこう評価が高いほうらしい。
とはいえ、それ以外の作品も再読に値する出来栄えのものであることは間違いないので、それぞれお気に入りの作品を見つけてもらえればと思う。

本書の収録作品は、広い意味でとらえた「恋愛感情」をテーマにした作品を選んだとされているが、それが非常に広い意味でのテーマ設定であるため、読者がどの作品も似たり寄ったりであると感じることは少ないのではなかろうか。
何作品かを立て続けに読んでも、各々の作品から異なった印象を受けることがその証であると言えるはずだ。

幸か不幸か、チェーホフの短編集は複数の出版社が出しているので、選ぶのがけっこう難しい。
その点、チェーホフ翻訳の第一人者である松下氏による本書は、チェーホフの短編集としてはきわめて無難な選択であると言える。
新品の入手は少し難しいかもしれないが、どの短編集からチェーホフを読み始めるべきか迷ったら、本書から始めてみるのもいいと思う。
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